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FOUNDERS · AI運営

創業者が不在でも事業は回る:レッドラインを持つAIの仕組みと、経営者の考え方

長い出張でも安心していられる理由。整理されたAIエージェントの仕組み、厳格な上限を持つ予算、そして人に対する謙虚な考え方についてお話しします。

グエンヴァンハン · 創業者・会長兼CEO — HOPE CORP· 08/10/2026· 4 分で読めます

今年の10月は、スケジュールがほぼ埋まっています。経済法の修士課程で学び、思考力を高める講座に参加し、出張に出て、パートナーとの契約をまとめ、各部署と打ち合わせを重ねています。以前は、創業者がこれほど長く不在になると、社内の動きが止まりがちで、私自身も落ち着かない気持ちで出かけていました。

今回は、ずっと穏やかな気持ちで出発の準備をしています。理由は、私たちがこのたび整理して最適化を終えた、AIエージェントによる運営の仕組みです。この記事では、私たちが何をしたか、そしてそれ以上に、そこから学んだ考え方について書きます。技術は、この話の目に見える一部にすぎないと信じているからです。

削ぎ落として、無駄のない仕組みにする

初期のころ、私たちの社内では数百ものAIの処理が裏で動いていました。互いに絡み合い、トークンも十分に管理できないまま消費していました。多くのものが同時に動いていることは、良い仕組みであることを意味しません。私は時間をかけてそれらを整理し、できるだけ無駄のない一本の流れにまとめました。各工程の役割は明確です。

現在、この仕組みは次のことを行っています。

  • データをそのままCRMに取り込みます。
  • 市場調査を自動で行います。
  • 売上を生み出すためのキャンペーンを自動で計画します。
  • AIには、少額の予算を承認する権限を持たせ、運営のスピードを保っています。

最も大切な原則はレッドラインです。自動の支出にはすべて上限があります。上限を超えると、システムは完全に停止し(ハードストップ)、その支出は人間の審査を経ることになります。私はこれを「権限は最大限に委ね、財布の紐は固く締める」と呼んでいます。上限なしに機械へ権限を渡すのは無謀です。明確な上限があるからこそ、創業者は安心して席を離れられます。

技術が速さを決め、考え方が行き先を決める

あらゆる技術の仕組みの背後で、企業同士に最も大きな差を生むのは、やはり考え方だと私は思います。同じAIツールを使っても、二人の使い手が全く異なる結果を出すことがあります。違いは、何を問い、何を機械に任せ、どの判断を自分の手元に残すかにあるからです。

そう考えると、何年も前のことを思い出します。当時、私は比較的安定していた営業マネージャーの立場を離れ、その前には日本でブリッジSE(BrSE)として働いていましたが、そこを離れて自分で事業を始めました。そのとき、少なからぬ人が心配そうに私を見ていました。リスクの高い選択で、何を考えているのか分からない、と受け取られたのです。

私は今も起業の道の途中にあり、このプロセスを心から大切にしています。ただ、正確に言えば、現実の成功は、バラ色の絵というより綱渡りに近いものです。事業を担う人は誰もが苦しい時期を通ります。明日の食事があることだけを願う日もあります。汗と粘り強さが求められるもので、外から見えるほど単純でも華やかでもありません。

謙虚さが、足を地につけてくれる

事業を続けてきた年月の中で、私は謙虚さについて一つの学びを得ました。ビジネスの世界では、今日は高みにいても、明日は低いところにいるかもしれません。確かなことは誰にも分かりません。確かでないときに、大きなことを言うべきではありません。私にとって謙虚さとは、へりくだることではなく、足を地につけておく方法です。そうすることで、自分の仕事についての真実を見失わずにいられます。

時間には限りがあるから、共に歩む人を選ぶ

同じ経験から、人生の時間はとても短いと気づきました。仕事、家族、学びで満たされた一日は、またたく間に過ぎます。一人ひとりのエネルギーにも限りがあります。そこで私は、自分の輪を狭めることにしました。表面的な関係に時間は使いません。私のエネルギーは、互いを大切にし、耳を傾け、必要なときに支え合える人たちに向けています。

余分なエネルギーを手放すと、良いことが以前より自然に訪れるようになりました。

取締役会に新しい仲間が加わります

この10月、私たちの取締役会(BOD)に、正式に新しい仲間が加わります。メンバーは契約の実行と、次の段階に向けたスケールアップの計画を進めています。優れた人材を見つけるのは簡単ではありません。さらに、同じ考え方と価値観を持ち、同じ船に乗る覚悟のある人は、はるかに得がたい存在です。

全員が心を合わせれば、私たちがこれまで築き、今も築き、これからも築き続ける中核の価値観を土台に、このチームはいっそう強くなると私は信じています。一緒に船に乗ると決めてくれた仲間に、感謝しています。

安心して出発します

まとめると、土台は固まり、チームは補強され、運営の仕組みは私たちが定めた範囲の中で自ら動いています。そのおかげで、毎時間のように社内を振り返って稼働を確かめることなく、安心して新しい機会に向かって出発できます。私にとってそれは、二つのことが一緒に進んだ結果です。規律をもって無駄なく設計された仕組みと、信頼できる人に目を向ける謙虚な考え方です。

著者

グエンヴァンハン

グエンヴァンハン

創業者・会長兼CEO — HOPE CORP

HOPE CORPを、AIで運営するD2Cヘルステック企業へと育てた創業者兼経営者。12名のチーム、3層のAIシステムで業務の60%以上を自動化。Anthropic「Claude for Startups」採択。崇城大学(熊本)情報学士。日系企業(FPTソフトウェアジャパン、Scuti Japan)で12年以上、ブリッジSEから営業マネージャーまで務める。現在、経済法の修士課程に在学中。

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